maiweiが紹介したい島田市のGOOD SHOP vo.4

&mm SOUVENIR STORE

セレクトショップ

島田駅前で取材を続けていると必ず名前が出てくるのが&mm SOUVENIR STORE(アンドエムエムスーベニアストア)さん。島田の街の今までを知っているオーナーの持塚さんに、お話を伺いました。

服飾の専門学校からこの道へ

島田でお店をやって何年くらいになるんですか?どんな風に始められたんですか?

持塚さん:
「2000年までは本通りで営業していて、この場所に移転して2014年にリニューアルをしました。トータルだと34年になるのかな。

高校生の時に、元々アパレル業を営んでいた両親が同時期に倒れて。姉が事業を継いで、私は服飾の専門学校にバイトしながら自力で通いました。その時は家に入ることも特に考えていなくて、市外で働いたり。その後はなんとなくという感じですね。」

自然な流れで地元である島田でお店を続けている持塚さんの後ろには、工業用のミシンやセレクトショップにしては珍しい工具のようなものがたくさん並んでいます。

「主人が趣味でやっていた革小物づくりを独学で学んで財布やポーチ、リメイクバッグなどをつくっています。私はもともと洋裁をやっていたので、革小物もつくることに関して工程は一緒なんです。オーダーをもらうとイメージを参考にしながら自分なりの形にしていきます。」

自分の好きなもの、欲しいものを作る。その考えは洋服のセレクトにも及んでいるようです。

好きなものに囲まれた仕事 このお店が一番落ち着く

「元々45(フォーティーファイブ)rpmのブランドをやっていた頃から、うちのお客様は肌触り、素材感が良いものがお好きな方が多いです。あからさまな流行は敬遠してしまいますね。ベーシックなもので可愛いと思ったものをセレクトしています。いいものを長く使って欲しいんです。」

なんと30年前に購入された服を、今でも大事に着ている人もいるのだとか。

「さすがに新しい服を買って!と言いましたけど(笑)。服がお好きな方も多いですけれど、私やスタッフに会いにきてくれる感じがしています。都会のショップはどうしても営業しなくちゃと、ガツガツとした感じで苦手。私自身アクティブではない方なので。」

ものづくりや洋服以外にも、ずっとやっていて好きなことを教えてもらいました。

掃除や片づけは大好き 母への片づけプレゼントをすることも

「お掃除が好きなんです。家では掃除や片づけばかりしています。ずっとやっていても飽きないくらい。友人の家を片づけてあげたら、それ以来彼女が綺麗好きになって、次に訪問した時はピカピカの家に変わったということもありました。母への誕生日プレゼントも『片づけ券』を渡しています。」

片づけや身の回りを綺麗にすることは、心地よい暮らしの実現にも繋がります。持塚さんの人柄が垣間見える特技ですね。

東海パルプの匂いがすると、あ~帰ってきたんだ、と安心する

好きなものに囲まれて、いいお客様に恵まれて接客のお仕事を続けられていますが、実は人間不信になった過去があるのだとか。

「小学生の時に教師から受けた心の傷が今でも残っています。でもその後他の先生が引き出してくれて生徒会に立候補するまでに。人とのコミュニケーションが得意とまではいきませんが、お店にいる時が一番落ち着くんです。展示会などで東京へ行っても、早く帰りたい!となるくらい(笑)。東海パルプの匂いがすると、あ~帰ってきたんだ、と安心するんです。」

本当にこの島田の土地が合っているんですね。

以前の島田を知っているから、程よい賑やかさが欲しい 

「昔はユニー、ジャスコ、デパートに映画館。日曜日にはたくさんの人通りがありました。以前の賑やかだった島田の街を知っているから、今の街は寂しいと思ってしまいます。

程よい賑やかさが欲しいですね。蓬莱橋・宿場の通りを映画で使ったりも面白いと思いますし、空き店舗もお店を持ちたいという若い人たちが期間限定で使えたり、などの援助があったらとてもいいと思います。」

好きなものに囲まれて、仕事やものづくりができる街に

「ここが一番落ち着くの。」とお店に佇む彼女の飾らない姿に、憧れる女性は少なくないと思います。&mmスーベニアストアさんの取材を通して感じたことは、好きなもの、いいお客様に囲まれた仕事をしたい人にとって島田はいい街なのではないか、ということ。ガツガツとした勢いのある街ではなく落ち着いた街だからこそ、都会に出かけてもこの街に帰ってきたいと思うのでしょう。地元の人にとっては、安心する場所という認識が強いんだなと感じました。

彼女のように、好きなもの、いいお客様に囲まれてものづくりなどをして、自分のペースでお店を続けていける。これからこの街にやってくる人たちにとってもそんな街になればいいと思いました。

取材・撮影/unautre

&mm SOUVENIR STORE
静岡県島田市日之出町2-16
TEL:0547-34-5545
HP: https://ameblo.jp/andmmsouvenirstore/